1. ブラックリストとは

誰でも一度くらいは、ブラックリストという言葉を聞いた事があると思います。ブラックリストという言葉の正確な定義はありませんが恐らく「金融機関が融資しない人を記載したリスト」というようなイメージではないかと思われます。個人情報が厳格に管理されているこの時代に、果たしてそんなブラックリストのようなものが存在するのでしょうか？ブラックリストとキャッシングというものを考えてみました。

I. 貸金業法と消費者金融

ブラックリストという言葉の意味を正しく理解するためには、貸金業法という法律から説明する必要があります。貸金業法は平成22年6月に施行された比較的新しい法律で、全ての消費者金融業者やクレジットカード会社等の貸金業者が対象となります。因みにここでいう貸金業者とは銀行や信用金庫等は対象とはしていません。

貸金業法は全ての貸金業者に対して、信用情報機関への加盟を義務付けています。信用情報機関とは、個人のローンやキャッシング等の残高やその利用状況を管理登録する組織の事で、（株）CICや（株）日本信用情報機構等がそれに当たります。

そして貸金業法は全ての貸金業者に対して、キャッシング等の審査を行う際に、この加盟した信用情報機関を通して、利用者のキャッシングの情報を閲覧する事を義務付けたのです。個々の信用情報機関は別の信用情報機関と保有情報を共有しています。ですので、ある利用者のキャッシングの残高やその返済履歴情報は、全ての貸金業者で分かる事になるのです。

貸金業者は利用者がキャッシングをいくら申し込んだのか、そしてその利用状況はどうだったのかを信用情報機関に登録します。これも貸金業法によって貸金業者に課した法律です。つまり貸金業者は信用情報機関を通して、利用者がいくらのキャッシングの残高があって、きちんと返済しているかどうか、全てが分かる様な仕組みになっているという事で、重要なのはそれが法律で定められているという事なのです。

II. ブラックリストの存在

これがいわゆるブラックリストと呼ばれるものの仕組みです。金融機関は融資できない人のリスト、つまり名簿の様な物をもっている訳ではありません。この貸金業法に定められた信用情報機関の仕組みを通して、誰も見て融資できない人と判断される人の事をブラックと呼んだりするのです。

2. ブラックリストに載ればキャッシングは出来ない？

ブラックとは普通事故破産や個人再生を行った人の事を言います。それではそういう事を行った人は、本当にキャッシングは出来ないのでしょうか？

I. 審査内容は各金融機関の判断

確かに全ての貸金業者は、キャッシングの利用履歴を閲覧して審査する事が法律で義務付けられました。しかし、融資するしないの判断は貸金業者次第です。

貸金業法で定めらているのは信用情報機関の利用と、ここでは触れませんでしたが融資額の上限であって、決して貸金業者の審査基準まで規制している訳ではありません。ですのでブラックだからと言ってキャッシングができないという訳では決してありません。

そして貸金業法は全ての貸金業者に対して、キャッシング等の審査を行う際に、この加盟した信用情報機関を通して、利用者のキャッシングの情報を閲覧する事を義務付けたのです。個々の信用情報機関は別の信用情報機関と保有情報を共有しています。ですので、ある利用者のキャッシングの残高やその返済履歴情報は、全ての貸金業者で分かる事になるのです。

貸金業者は今現在の自社の貸金の延滞率や回収率等を鑑みて、金利や審査基準を考えます。今現在の審査基準が将来ずっと一定という事はけっしてありません。その経営状況によって審査基準は厳しくなったり緩和されたりする事はあるのです。勿論審査基準も貸金業者によって全然違います。過去の取引履歴よりも今現在の信用を重視する金融機関も中にはあるという事です。

II. ブラックリストの存在

この様に考えると、過去に事故破産や個人再生を行った人でも、キャッシングは確かに可能なのです。ですのできちんと貸金業登録している業者でも、過去の取引にこだわらずに融資する所があっても不思議ではありません。多くのサイトにある「ブラック＝キャッシング不可」という言葉は必ずしも正しいとは言えません。しかしそういう業者はあくまで少数派で、その殆どが無登録業者つまり闇金が行っている可能性が高いという事も又事実なのです。

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